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子育て特集 - エフエム21特別番組 「いじめ!家庭・大人の対応は?」

いじめ対策で、浦添市PTA関係者が意見交換

 家庭でできるいじめ対策についての特別番組が、浦添市のコミュニティーFM放送局、エフエム21(FM76.8MHz)で去年(2006年)12月14日に放送されました。同局で毎週木曜日午後4時〜5時に放送される「居酒屋ボブ」パーソナリティーのボブこと納屋恵さんが企画したもので、聴者の反響も大きく大変好評でした。お聴きになっていない方のため、当サイトでも記事にしました。

※ こちらから音声も流れます(flashオーディオ

 


司会:
 番組「居酒屋ボブ」パーソナリティーのボブこと納屋恵さん

出席者:
 浦添市PTA連合会会長 荷川取優(まさる)さん
 浦添市社会教育委員 平良健二さん
 浦添市PTA連合会母親委員長 三輪華江子さん
 浦西中学校PTA会長 棚原かおりさん
 

 
●いじめの現状と親の対応

ボブさん
「現在、いじめ問題がいろいろいわれております。こちらに県のPTA連合会の資料がありますが、子ども達へのいじめの根絶アピールということで『いじめをしてはいけない』『子ども達の日頃の言動に気を配り、発するシグナルに注意する』『いじめに気づいたら素早く対応する』など、五項目あげられています。
資料によると現在那覇市内の小中学校で、半年でいじめが181件あるんですよね。この中で小学校が大幅増で96件、中学校で85件発生しているということで、非常にいじめの問題が深刻化しております。まさか沖縄県内にはいじめはないだろうと思ったんですが、びっくりしますよね。で、このうち、言葉や態度のいじめが、小中学校それぞれ全体の75から77%を占めています。
一番怖いのは、意外と目に見えないところでいじめが行われているという現実で、先生方も把握しにくい。社会風潮的に学校が悪い、世間が悪いじゃなくて、現状を把握したうえで、各ご家庭、大人の対応はどうあるべきか、また実際にどんな風に子どもさん方のしつけをされているか、PTA関係者からお話を伺いながら進めていこうと思っております。早速お話をお願いしたいと思います。」

三輪さん
「家庭では小さい芽から摘んでいく、ということが大事だと思います。まずは子どもとコミュニケーションを取って、どこか様子がおかしかったら話をキチンと聞く。私は専業主婦で、働いている親御さんよりは子どもと接する時間はあるので、なるべく話を聞いて、子どもの様子を見るようにしています。放課後は部活で子ども達の指導もしていますが、スポーツの中でもいじめみたいなのはありますので、私も実際に経験したり、多分やったことがあると思います。なので、いけないことはいけないとハッキリ言わないとダメだなあ、と常々感じています。」





荷川取さん
「いじめというのは、自分達の子どもの頃もあったと思うんですが、今のいじめはだんだん形が変わってきている。例えば、昔のいじめは自分達のグループの仲間がやられたから、対立する相手方を叩いたり泣かしたりしていたのが、十年ほど前の北谷の事件では、仲間うちで弱い者に直接手をくだしていじめた。それが今は体に傷をつけたりすると大変だからということで、言葉や態度でのいじめになっている。そういう風にいじめの中身が変わってきていると思うんです。
この間の、メールでいじめの言葉を送るっていうことは、すごく大変なことだと思います。なぜならメールは、受け手側が消さない限り、永遠に残っているんですよね。で、くり返し見てしまう。ということはくり返し傷つく。自殺した女の子だって、両親が彼女の携帯を持っているけれど、彼女の物だからってそのメールのいじめの言葉を消せない。でも携帯を開けて彼女へのいじめの言葉を見るたびに、自分の子はこんなに辛かったんだなあ、という思いがまたぶり返す。いじめている側には、いじめている感覚はなくてキモいとか何とかって、気軽に言ってるかもしれないけれど、それは受け手側がどう取るかなんですよ。キモいと言われて、キモくて何が悪いとはね返せる強い力を持つか、反対に傷ついて傷ついて、後はもうどうにもならなくなるか。その辺でいじめも変わってきているから、PTAとしてどう取り組んでいこうか、と。」

棚原さん
「うちの家庭では夫も私も子ども達に、自分がいじめられても人は絶対にいじめるな、ということを言っています。最近の子達は心の痛み、傷の痛みをあまりにも分からなすぎる。それを家庭で教えていかないといけないんじゃないかと。
うちは共働きなんですけれど、子どもからの信号をキャッチする、今日は少し様子がおかしいな、と思ったら声掛けをする。今、下の子が中一の女の子で私より身長も高いんです。でもやはり抱きかかえて、話を聞いてあげたりすることで、この子の今日一日あったことが、いじめなのか、スレスレのからかいなのか、それを親が、大人がキャッチをしたなかでフォローしていくことが必要だと思う。それを自分の子だけではなくて、地域、学校の子ども達にも目をやらなくちゃいけないのかな、と思います。でもそれって、やっぱり一番は家庭なんですよね、それぞれの。だけどやはりいろいろな家庭の形というのがあるので、浦西中校区のPTAではそれを地域で把握をしたなかで、できる限りのことをやってあげたいなあ、という思いがあります。」

平良さん
「私も家庭に責任が80%はあるんじゃないかと思っています。現在、学校の教育法が変わろうとしているんですが、それ以前に7〜8年ほど前ですか、先生方が身動きが取れないような、体罰禁止の法律が再定義されて、その後に、テレビドラマの金八先生みたいな、コンセプトを持った情熱のある先生が居なくなってしまった。
今、学級崩壊が簡単に起こっていて、それが不思議じゃないという状況があります。浦添市内でも小学校で学級崩壊があって、子どもが机の上を縦横無尽に走り回り、先生をからかって授業ができないと。こういう子は昔は一人二人は居たけれど、先生が押さえることができたんです。それが10名ほどと増えてくると、全然押さえられない。先生はそれを体罰なしで、言葉だけで解決しないといけない。
そのクラスでは引率の父兄が、カッターを持ち歩いている子どもからカッターを取り上げたこともあって、非常に危ないということで、父兄を呼んでの討論会があったそうです。学校側も体罰は厳禁ということでやっているんですが、親からの希望があって、言うことを聞かない時は体罰を与えてもいいからお願いしますと言っても、第三者からの通報で実際に担任の先生が処分されることがあるらしいんですね。ですから、当事者だけの問題じゃなくて、第三者が関わってくることがあって、学校側は何もできないという状況もあるんです。集中力を欠くような家庭教育をやっているがために、子どもが学校でそういうことになる。ですからやっぱり、基本的な家庭でのしつけが大事です。
僕らの世代はどの家庭でも兄弟が5〜6人居て、外で遊びまわって、泥だらけになって夕方ご飯を食べに帰ってくるという生活で、家にはほとんど居なかった。近所にはおじい、おばあが居て、ガキ大将も居た。年上の子が年下の子の世話をして、一緒に遊んでいた。地域に育てられたんですよね。ところが今の子ども達は外に放り出せないですよ、危ないから。家に閉じこもってゲームをして遊ぶ。その子ども達も少子化で数も少なくなってきた。親は共働きで子どもと接する時間がない。子どもは愛情に飢えてイライラして、そのイラつきが同級生に向かい、いじめが起こっていると思うんですね。結局原因は家庭にあって、愛情不足で、子どものSOSを聞き取れない。親は自分達の子どもの頃はそうじゃなかったから、今の教育の変化についていけず、子ども達の視線に合わせきれていないというのが大きい。大人が視線を落として子どもに話し掛けることが大事だと。
うちの高一の息子が中三の時に、本土でホームレスを襲撃した中学生、高校生のグループが居て、暴力をふるって死なせてしまった事件が何件かあった。息子にこの事件についてどう思うかと聞いたら『死なせたり暴力をふるうのはいけないことだけど、でも社会にはいらない人達じゃない?』と言ったんです。私は驚いて息子に『それは違うよ、会社が倒産したり、交通事故で人を轢いてしまったり、借金を抱えて蒸発する人も居る、そういう普通の人がホームレスになることがあるんだよ。その人たちが生きていく資格がないというのはおかしいんじゃないか』と言った時に、ハッとして『ああそうなんだ』と分かったんですね。僕は言わなくても分かっていると思っていたんですよ。それで、子どもの視線に立った会話というのがとても大切だな、と思いましたね。」

ボブさん
「今ラジオを聴いているリスナーさんから電話がありまして、『いい番組ですね!』とお褒めの言葉をいただきました。名無しのゴンベエさん、ありがとうございます。」


●家庭の対話・しつけが大事

ボブさん
「具体的にどんな風に親御さんが『いじめ』を無くすための躾をやったらいいのか、各自のご意見をお聞きしたいと思います。どうぞ。」

棚原さん
「私は会長をして一年目で、二十歳の上の子が幼稚園の時から役員をしていますが、やはり親が学校側、先生方の取り組み、それから子ども達がどのような生活を学校で送っているのか、地域でどのような関わりをもっているのか、ということを知るべきだと思うんですね。自分の子どもの友だちの顔、名前、家庭環境をそれぞれの親が把握する。私たちの小さい頃って結構、●●のおばさんがねえ、とか、おじさんがにね、こう言われたよああ言われたよと話したもんですが、こういう会話が最近ないように思います。核家族が進んでいるのかな、と思うんですが、すごくさびしく思うんです。もっと子ども達と親達、地域のお年寄りだったり、近所のおじさんおばさんだったり、地域の触れ合いが大切かなーと思うんです。
子どもは三人居ますが、子ども達には、いろんな場所に参加するようにすすめています。ボランティアとか、自分がやったことがないことでも挑戦してみる。その中からいろんなことを学べるんじゃないか。学ぶことで人の優しさや痛みも持てる子になるんじゃないかな、と思います。」

荷川取さん
「浦添全体を見る立場から言うと、私の考えの基本は、家族は一番小さな宇宙だということです。昔の宇宙というのは、おじいちゃんもおばあちゃんも、おじさんもおばさんも居たから太陽系だったのが、今は親と子だけの惑星感覚。地球と月の関係でしかない。子が地球である親の周りを、軌道不安定でぐるぐる回っている。引力のバランスが崩れてきているから、昨今問題になっているDVとか、いじめとか殺し合いというのを家族間でやるんですよ。子どもが親を殺す、親が子を虐待して殺す。一番大事な家庭が、昔と変わって今は崩壊している。自分の家が崩壊しているのに、他人の集まりである学校でまとまれって言うのは無理な話。じゃあどうするかというと、親も子も自分の役割、果たすべき義務の中でどれだけ責任感を持って対応していくか。親が自分の子どものことをちゃんと把握していれば、PTAなんてなくていい。でもそれができない現状がある。各家庭は考え方も生活環境も違う。両親が働いている家庭のやり方を、おじいちゃんだけで子どもを育てている家庭や母子家庭、父子家庭に提案できるのか。大変難しい問題です。だけど、いつの時代でも親が子どもを思う気持ちは変わらないと思う。それに対して子が親を思い、尊敬する気持ち、それも変わらないと思うんです。親は自信を持ってそういう教育をしていかなければいけないし、そういう親を目標に成長する子どもを育てないといけない。世間全体が意識を持って変わらないと、この子達が親の世代になった20年後30年後に、世の中はもっと大変なことになるんじゃないかと思う。いろんな立場の人が居るので、親と子に限らず、相手の話を聞いたうえで自分の意見を言う。心からのコミュニケーションが大切だと思います。」

ボブさん
「ここに新聞の資料があります。政府の教育再生会議で『昨日の加害者が今日は被害者になることもある』とあります。いじめ問題というのはなかなか事実関係がつかめないんですね。
先ほども申しました様に、通常、学校でいい子がいじめのリーダーかもしれない。学校とか教職員に責任を転嫁するのはもってのほか。私はまずその前に自分の子供さんを信用して家庭で躾をするべきだと思いますね。」

平良さん
「いじめは昔からあるといわれますが、昔のいじめは現在のように悪質、長期的なものではなく、いじめられた子をかばう子も居た。その点では、携帯電話とかパソコンのメールといった通信機器の使い方を教えないままに子ども達に持たせて、親が管理をまったくできない状態で、事件がいろいろ起こっていますよね。暴力はふるわなくなったけれども、言葉とか無視をする、メールを使った活字で陰湿ないじめをしてくる。
うちの息子の高校では90%の生徒が携帯電話を持っている、だから自分にも入学祝いに携帯電話を買ってくれと息子が言ってきた時に、自分は10%の父親になりたいと説得しました。今はもう何も言ってこないですよ、同級生との会話を別に携帯でやる必要ないということに気づいたんですね。」


ボブさん
「いじめられている子どもは、自分が悪いからと親にも相談できない心理になることがあるそうなんです。子どもが学校の話や友だちの話をしなくなったり、そのことに触れると怒るということがあれば、危険信号かもしれない。最近の傾向としてEメールでの嫌がらせなど、早めに気づいて対応することが大事ですね。」

三輪さん
「私が放課後の部活を見ているなかで、解決をした事例を話したいと思います。部活のなかで先輩が下級生にボールをぶつけてしまい、その下級生が練習中なのに帰ってしまった、ということがあった。この時たまたまその上級生の母親もその場に居たので、これはおかしいと。なぜボールをぶつけたのかと子どもに聞いたら、あの子がこういう態度をとったから、自分は許せないからボールをぶつけた、と言った。でも、ぶつけたのはとても悪いことだからと、親子でその家に行って話し合い、解決したということがあった。やっぱり話し合いはとても大事なことだなあ、と思いました。小学生のうちは親も、学校現場に関わっていくことが大事だと思います。
今の時代は道徳教育が必要じゃないでしょうか。私が一番言いたいことは、いじめはいじめる側が100%悪いということ。いじめる原因はいじめる側が勝手に作っている原因だから、いじめられる側は絶対悪くないということを、いつも子どもにも話している。道徳教育をしながら、いじめの問題を考えていかないといけないなと思っています。」

荷川取さん
「行政側のいじめに対する対応っていうのは、起こったあとにどうしようか?なんですが、私達保護者は抑止というか、いじめが起きない環境作りをやってくれ、と言いたいんですよ。例えば飲酒運転はモラルの欠如だと言うけれど、そのモラルをどこで教えるかというと、私達はやっぱり小さい時から道徳で教えられたんです。携帯電話については『中学生以下は1500円の子ども割引がありますよ』と電話会社は言うんだったら、最初から未成年者が扱うということは分かっているんだから、アダルトサイトとか出会い系サイトにアクセスできない機種を売りなさいと。こちらがそういうことを言ってから『ガードするシステムがありますよ』なんて儲かった後で言うような企業は、モラルに欠けていると思います。
いじめをやっている子に『あなたがやっていることは大変悪いことなんだよ』、またいじめられている子には『できるだけみんなに相談しなさい』と言いたい。そういう相談できる環境を作っていきたいと思います。」

ボブさん
「皆さん本日はありがとうございました。」

 

 

大きな社会問題となっている「いじめ」。子どもたちの自殺という悲しい知らせが続いています。
何ができるのだろう…親は、学校は、先生は、あるいは地域は、子供たちにどうしたらいいのでしょう。

当サイトでは「いじめ問題」をシリーズで取り上げます。
皆様のご意見・ご感想をお寄せください。お問い合わせページよりお送りいただけます。

 

 

掲載:2007/01/22

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