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企業特集 第9回 - 株式会社 豊物産
株式会社 豊物産
長濱 豊 常務取締役(43歳)


- 世界中の新鮮な野菜と果物 -


 県内外や世界中から新鮮な熱帯果実や野菜を輸入し、オリジナルのフルーツジュースやカット野菜など、多くの品目を県内のホテルや外食産業、また県外へ提供している豊物産。
 創業者・長濱一豊氏によって昭和48年に設立され、今年創立34周年目を迎えました。現在、二代目の長濱優社長の元、全社一丸となってまい進する元気企業です。
 今回は、一豊さんの四男で常務取締役の豊さんにお話を伺いました。

 

 

主な事業は、新鮮な食材の提供と、フルーツドリンク等の開発商品の販売

 

長濱常務 「(株)豊物産では、多くの県内のリゾート観光ホテルやレストラン(外食)へ、鮮度抜群の野菜やフルーツにカット加工を施し、新鮮な食材として提供することをこれまでの主軸事業としております。
 その他には、名護市にフルーツドリンクの生産工場を構え、契約の農園との連携で果実や品種の特性を活かした商品を開発し、沖縄の食材にこだわった商品づくりを目指し、現在、月平均12,000本のグァバ・マンゴ・シークァーサー・アセロラナ等の新鮮なフルーツジュースを生産しております。出荷は県内外の観光お土産品店に出しており、わしたショップを筆頭にした県外の販売店が主な卸し販売先です。
 また、直接、一般の個人消費者へ販売が出来るようにと、来る11月26日から自社ホームページをリニューアルして、開発商品の販売も行えるショッピング・サイトをスタートさせる予定ですのでご期待下さい。」

 

長寿と健康の基本、野菜の大切さを実感


 タイやフィリピン、インドなど諸外国からの輸入に加え、創業以来こだわっているのが、できるだけ県産品を仕入れること。ゴーヤーやパパイヤ、かぼちゃなど多くの野菜類に、ドラゴンフルーツやシークヮーサー、パインにマンゴなど、扱う品目の半数近くは沖縄産です。

「うちの製品(加工品)はほとんど県外向けなので大量に原料が必要です。 もっと沖縄の物を使いたいけど原材料がどうしても足りないので、安定供給という面で海外の物も多く使用せざるを得ない。
 私自身、地産地消や食に関してはとっても関心があります。こういう仕事柄なので、やっぱり健康でないといけないと思うんですよ。 この食べ物は体にいいですよ、と言いながら自分が不健康だったらみっともないじゃないですか。 だから食べ物や健康には特に気を遣ってます。食事も野菜中心に食べてます。 野菜は下ごしらえに時間がかかるし、最近は何でも早く、安くというのが当たり前になってますよね。 いいこともあるんだろうけど、人間が生きていくうえでデメリットもたくさんあると思うんです。 不健康な体を作ってしまう。運動していて走りながら骨が折れたとかね。体が軟弱になっていると思う。 豆腐や豆類、野菜など、昔の日本食がいい! 昔の食べ物を食べた人が、今、長生きしてますから。
 自分達は野菜・果物屋ですから、正しい食べ方を勉強して、人にも伝えていかないといけない。 ただ物を右から左に運ぶというだけでは、商売とは言えないですよね。」

カット野菜は注文を受けてからカットしているので、新鮮なまま注文先に届けることができる。 カットされた野菜はすべて目で見て確認をし、野菜の端の方など大きめにカットされてしまった部分は取り除く。

 

ゴーヤーやパパイヤをスライスや千切りの機械に通しているところ。

 

ゴーヤーを一本ずつ絞り機にかけ、果汁を搾り出している。ゴーヤー果汁のいい香りがあたりに漂う。 今年の7月から工場にオゾン水製造機を導入し、野菜や道具類の洗浄に使用している。オゾン水は殺菌効果が高いので、オゾン水で洗浄した野菜は傷みが少なく、もちも格段によくなる。また作業場の清掃も少量の洗剤で済むため、環境面でも優れている。


 

「この人が作るから安心」
信頼できる生産者と消費者の橋渡しに


 野菜をいっぱい使った料理を出す大衆食堂が減った、と残念がる豊さん。 もっと沖縄の野菜を食べるべきだ、とおっしゃいます。 野菜中心の食生活を見直すとともに、消費者が気になるのが食の安全性です。 豊物産のもうひとつのこだわり、それはどういう人が、どういう思いで農作物を生産しているのか?ということ。 安全で信頼できる野菜や果実を扱うことに妥協はしません。


「地産地消を意識すること。安心・安全イコール安い、ではない。 それだけ手間も時間もかかっているから高くなるものも中にはある。 大量生産の安い物は、農薬をばら撒いたりして作るから安いんじゃないですかね…。

 それから農家の顔が見えることも大事。 質の高い野菜や果物を愛情を込めて育てている農家さんを何度も訪ねて契約しています。 そういう、意識の高い生産者の思いを伝えたいし、『この人が作るから安心だ』という自信を持って売りたい。 それは外国産の物も同じです。 海外の農園へも出来るだけ視察に行って、どういう風に作られた作物か、確認するようにしています。

 うちは単に売るだけの仕事じゃない。 食を通して、健康や地球温暖化など環境のことも伝えたい、と思います。」
 

人気商品のフルーツドリンクの製造工場は名護市にあり、大量発注にも対応可能だ。


 

「常に階段をのぼり続ける企業でありたい」
環境を守りながら事業を展開、いずれは自社農園を


「食べ物を扱う仕事ですから、重要なことに関わっている、という自覚があります。 大変なことも多いですが、やりがいや使命感も感じていますね。 社長もよく『安全・安心をうわべだけ述べる会社にしてはならない。心で理解して行動に移す』と言います。 物のありがたみや感謝の心を忘れずに仕事をすることが大事だと思います。 これまでは祖先が作ってきた社会や環境ですが、これからは我々の責任ですよね。 環境を守る努力をしていかなくては。 会社もまだ発展途上なので、今までのビジョンを継続して、社員にもその気持ちを持たせて事業展開をしていきたいと思っています。 また、生産者の立場で、消費者にもっと分かりやすい商品の情報提供ができれば、という思いから、産業まつりなどへの出品、ウチナームンを中心に扱う地産地消の店舗の経営や、自社農園を持つことも考えています。 地域に認められ、慕われて、地域の役に立つ会社、常に階段をのぼって行く会社でありたい。 社員からも『自分の子どもを入社させたい』と言われたいです。」

作業員の手指、包丁類などの消毒用に、工場のあちこちにアルコールの入った容器が置いてある。
工場内は清潔で、作業台の間隔もゆったりと余裕があり、効率的に作業が行われている。
また、工場から出た生ゴミは、肥料にするためにすべてリサイクル業者に出している。


 

人のために尽くしたいと結成された
社内のボランティア組織「つくし隊」

 

 豊物産には、ボランティア組織の「つくし隊」があります。豊さん自身も、阪神淡路大震災の時に被災地へ赴き、一週間のボランティア活動に参加した経験をお持ちです。その時に、被災者のおばあちゃんからの「ありがとう」と言う一言に深く感動し、お金では買えない満足感に満たされたそうです。


 「地域への貢献活動ということでは、うちにはつくし隊というボランティア組織があって、献血、クリーン活動への参加や、社員の不要品を集めて会社の前でフリーマーケットをしたり、アルミ缶を集めて売ったお金を社協(社会福祉協議会)に寄付しています。会社前の緑地帯も地域緑化ということで、うちが管理をしています。参加することで、仕事へ対する意識も高まるんですよ。『ありがとう』と感謝される喜びは、仕事も私生活も一緒ですよね」。

豊物産では各企業へ昼食用弁当の製造と配達もしており、4階の厨房では和食の料理人が毎日日替わり(3種類)で注文分の弁当を作っている。社員も朝注文をして、厨房横の社員食堂でお昼を取る。

 地域循環型社会を提唱するビジネスモールについても、こう話してくれました。

「ビジネスモールからは、毎日のようにメールが届きますよね。特に浦添警察署からの事件や防犯情報は、プリントアウトしてエレベーターに張って、社員に注意を促していますよ。ほかにもイベント情報など地域社会のできごとを、身近に素早く分かるようになりました。浦添のどこで何が起きているのか、という情報がタイムリーに入ってくるのは非常に良いと思う。市民のニーズに幅広く応え、ますます充実した内容になってほしいと思います。ビジネスモールに加入して紹介されることで、自分の会社のことも知らせることができますよね。それぞれの会社がやっている業務内容や地域貢献活動など、いいことは広めた方がいいと思います。」

 常に感謝の心を持ち、食の安全と環境への配慮を怠らずに事業を展開している豊物産は、これからも世のため人のために努力を惜しまず、ますまず発展を続けることでしょう。
 

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株式会社 豊物産 (ゆたかぶっさん)
■住所 浦添市勢理客4-9-19
■電話番号 098-878-2061
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■URL 企業ホームページはこちらから

 

掲載:2007/11/14

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