てぃーだぬふぁー通信 第17回 - 仲西小学校 校長 高良 守 |
◆地域教育情報 『 てぃーだぬふぁー通信 』 は、学校・PTAと地域を結び付ける社会教育活動として行っています。どうぞ宜しくご愛読ください。 |
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仲西小学校
校長 高良 守 |
仲西小学校は、歴史と伝統のある学校です
浦添市立仲西小学校は、明治35年に創立された100余年の歴史と伝統をもった学校です。開校当時の校舎は、字仲西(国道58号線が当時の運動場の一部にかかっている位置。)にあって、背後に山林があり校庭に松などの樹木の繁る自然豊かな場所だったことが当時の敷地地図から伺えます。
児童数は106人で出発していて、昭和30年代には児童数2000人を超えるようなマンモス校であった頃もありますが、現在は、730人前後の児童数で推移しています。
現在は屋富祖に在って、所在地が異なっていますし、地域の環境も変貌していて、創立の頃を偲ばせるものも少なくなっています。それでも、第9代校長に沖縄の偉大な作曲家である宮良長包の名前を見つけたり、仲西公民館敷地内に「仲西小学校創設の地」の碑を見つけたりすると、歴史ある学校の息吹を感じます。
学校を取りまく地域の自然環境を観てみますと、地質がよく水源地も近かったことから、もともとは畑作が盛んに行われていたようです。
地域環境の面から観てみますと、太平洋戦争が終わって後は、「1号線」(現在の国道58号線)沿いであるという交通の便と、基地のゲート近くということから、いち早く飲食店、車両関連工場が幹線道路沿いに立つようになり、一時期は校区内に映画館が複数あるほど活気溢れる街で、現在も浦添市の金融、流通にとって重要な土地柄となっています。
また、交通の便のよさから、県都のベッドタウン的な側面と郊外型大型店舗が近くに立つような地に、仲西小はあります。
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仲西小学校は、こんな学校です |
「伝統と創造」を基調に
仲西小学校は、歴史と伝統のある学校ですので、「伝統と創造」を基調に学校運営にあたっています。
西原教育長を表敬 浜崎PTA会長(中央)と高良守校長(右端)
「伝統」とは、本校の歴史や伝統に誇りを持ちつつ、公教育の使命を自覚し、子どもたちに未来社会を自主的・主体的生きる力を育みたいという考えを込めています。
表現を変えて言えば、21世紀という激しく変化する社会にあっても、豊かな心を持ちたくましく生きることのできる知・徳・体の調和の取れた児童の育成を目指すということです。
「創造」とは、地域のもつ歴史や特性を踏まえながらも、国際社会の中で共生できる力を育みたいとの考えを込めています。そのために、子どもの個性を大切にする特色ある学校づくり、よりよい教育ができるよう積極的に工夫・改善に努め、これらを「公開」し、保護者や地域のご意見「評価」をうけながら、地域や保護者と共に「創造」していく、開かれた学校づくりを行おうと考えています。
学校の教育目標は
「包括目標」として、「21世紀の国際社会を主体的に逞しく生き抜くために、豊かな心と逞しい体を育み、自ら学び考え進んで学習する児童を育成する」を掲げて、その達成に力を尽くしています。これは、次のような子どもの姿で、具体的に表現しています。普段、「教育目標」というときは、これのことを指しています。
よく考え進んで学習する子
思いやりがあり心の豊かな子
明るく強い子
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仲西小学校は、こんな学びをしています |
基礎・基本を重視して「確かな学力」
沖縄県では、地域社会や保護者と連携しながら、学校教育の場で、長い間子どもたちに「基礎学力」をつけようと全県総ぐるみの運動を行っています。
仲西小学校でも、職員の校内研修を軸に「分かる授業」、「参加する授業」、の工夫・改善を行っています。また、「仲西小学校学力向上対策推進計画」を策定して、子どもたちに「確かな学力」をつける取り組みを行っています。
「単元テストなどで8割は理解させよう」など、各学年で教えるべき内容は、補習や個別指導で確実に身につけさせ、進級させる、いわゆる「学年のたすき」を丁寧につなぐことなどに取り組んでいます。
体験的な活動を重視した学習活動
実際に体験することが少なくなっている子どもたちのために、色々な体験的な学習活動を実施しています。
5年生のセカンドスクール
児童会の募金活動
特色ある教育活動を展開
「あいさついっぱい、笑顔いっぱい、花いっぱい」運動を一事徹底で実施しています。これにより、学校に隣接していて、本校の児童がアイディアも提供してできあがったコミュニティー道路は、一年中花が咲いていて、仲西小学校と地域、共有のシンボルとなっています。
地域や保護者、PTAと一緒になって、子どもたちにとって、安全な街づくりに取り組んでいます。地域の交通安全やあいさつ運動で、地域の方や保護者が毎朝、立哨してくれています。
また、携帯電話のメール機能を利用して、浦添市の「メール・マガジン」で「不審者情報」や「PTAの活動」を発信したりもしています。
平成17年度に、本校の国際理解教育の研究活動にすぐれた成果が認められ、今後も発展が期待されると、全国レベルで評価された学校に授与される「馬場賞」を受賞しています。
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