第30回浦添てだこまつりが、7月21日(土)と22日(日)に開催されました。今年は太鼓カーニバルに替わり、三山時代の琉球歴史絵巻をダイナミックに表現した「琉球三大王都まつり」を始め、地域の伝統行事や青年エイサー、てだこハーリー大会に演舞まつり、花火などが開催され、多くの市民の皆さんが出演して素晴らしいステージを繰り広げました。初日の21日はてだこ火採火に始まり、浦添運動公園をメインステージ・祭り会場として、市民参加型の多彩な演舞を披露しました。
太陽が西に傾き涼しくなってきた頃、午前中に採火され、浦添市内を子ども達の手によってリレーされてきたてだこ火が会場に到着。子どもエイサーの「ヤー、ヤー、ヤー」という掛け声と、大太鼓、小太鼓の「ドンドンドン」という音の中、てだこ火は白煙をあげてグラウンドを半周し、きょ火台に点火。儀間光男市長が高らかにまつり開会を宣言しました。
宣言の後、平成19年度・第4回てだこレディの発表です。サンフラワーには仲井間菜々瀬さん、ゴールデンカップには西原彩香(あやか)さん、ホワイトリリーには安里未来(みく)さんがそれぞれ選ばれました。三人とも笑顔の素晴らしい新てだこレディの皆さんです。平成18年度のてだこレディ、宜寿次朋美さん、比嘉瞳さん、泉真希子さんから、沖縄・浦添を県内外に広くアピールする、という大役を引き継ぎました。
平成18年度のてだこレディ、宜寿次朋美さん、比嘉瞳さん、泉真希子さん
平成19年度の新てだこレディ、安里未来(みく)さん、西原彩香(あやか)さん、仲井間菜々瀬さん
そして三大王都まつりの開幕です。琉球國祭り太鼓・創作集団レキオス・鼓衆若太陽の百人太鼓の共演で「瀧落とし」「遊び庭」、おなじみのお2人、ミヤギマモルと城間健市と、てだこまつり初参加の太陽風オーケストラによる、日出克さんの「ミルクムナリ」という夢の大共演で幕開けです。(当日は何と日出克さんご本人の飛び入りという嬉しいハプニングもあり、会場のボルテージがさらに高まりました)
沖縄が、浦添グスクの中山王権によって栄えた王統は、浦添王統として舜天王から始まり、てだの子(太陽の子)と称された英祖王が誕生。やがて、三山時代と呼ばれた察度王統の時代は、天下統一を目指して琉球史上もっとも激しい戦乱の時代でした。察度王は、琉球史上初めて中国の明朝との間に進貢貿易を開始。進貢船は、明国から様々な物品や文化が琉球に伝えました。琉球からの貢物は硫黄と馬や芭蕉布などでした。 |
演目「戦乱の時代」では、鼓衆・龍旗団による、大旗や長い棒を操るダイナミックな演舞や、二機の御輿が対峙し、離れては近づいて槍を交差させる演舞が迫力満点でした。
「御庭の宴」では太平の時代を表現。
ゆいゆいキッズシアターによる元気いっぱいの「太陽の王子」に、名護の創作劇団レキオスの「御知行」、天行健中国武術館の皆さんの「武の舞」に、伊祖旗頭保存会の「旗頭」。
続いての龍神伝説による「龍の舞」、レキオス・若太陽・日出克さん、龍神伝説の「獅子の舞」「龍獅子の舞」は龍と獅子のからみや、お尻をフリフリする獅子の動きがユーモラスで観客も大喜び。
またカラカウアの「ハワイ民族舞踊」では、格調高く伸びやかな踊りで会場が和やかなムードに包まれました。
ゆいゆいキッズシアター |
天行健中国武術館 |
「龍の舞」 |
「ハワイ民族舞踊」 |
いよいよ御輿に乗った王様の登場です。豪華な明の時代の衣装を着用した行列は総勢50人にのぼり、王様の衣装は一着で300万円するものです。王様に扮するのは、全国高校野球選手権沖縄大会の決勝戦を興南高校と争い、惜しくも破れた浦添商業高校の伊波翔悟投手。龍の刺繍を施した黄色い涼傘(りゃんさん)の先導でグラウンドを半周した王様の行列は、中央左手で止まり、王様が御輿から降りられます。
銅鑼の合図で厳かに「三跪九叩頭の礼」を執り行った後、ゆいゆいキッズシアターが「万国津梁の鐘」を朗読し、てだこまつり30周年を祝う色とりどりの風船を市民がいっせいに夜空を彩りました。
沖永良部高校の皆さんや出演者揃っての市民総踊りでは、客席も巻き込んでの大カチャーシー大会。そしてフィナーレ「光と音のファンタジー大花火大会」でまつりは幕を閉じたのでした。
※二日間で入場者数は18万6000人、打ち上げ花火の数は2000発でした
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