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企業特集 第1回 - 新城工作所


家具製作・リフォームなどをメインに手がける新城工作所。創業45年という老舗の家具製作店です。
材料の木の善し悪しを知り尽くしていることから、三線の素材相談を受けるうち、自らも製作に乗り出しました。いい木でいい音を出したい、三線という沖縄の文化を垣根なく広めたい。職人の魂は、ひたすらに一途。そして、欲がなく開放的です。
新城工作所の探究心とこだわり、人気の三線とエイサー太鼓を紹介します。

 

新城伸治さん

木精新城こと、新城工作所代表者の新城さん。木への目利きに信頼があります。





木精新城(キィノシィー シンジョウ)、そう呼ばれ親しまれる新城工作所の代表者、新城伸治さん。樹木に宿る木の精のごとく木を知り尽くした、木の達人です。名護市屋嘉地のご出身であり、幼少のころから木は遊び道具のひとつ。また、隣に住んでいた叔父さんが製作していた砂糖出荷に使う百斤樽(ヒャッキンダラー)の製作手伝いもするなど、材木に親しんできました。木の特徴を知り、その特徴を生かすことで、いいものが出来上がることを経験から学んでいたのです。持ち前の勘のよさとセンスもあって、木に触れ物をつくり出すことに、楽しさを実感していったといいます。

 そして、多くのホテルや飲食店などの家具製作やシートの張り替えなどをするようになりました。創業45年という歴史の中で、一級技能士としての技術も確立。復帰前のアメリカンナイズされた沖縄からリゾートな沖縄、最近の懐古と斬新さを求められる個性的な沖縄など、時代に合わせ様々なニュアンスの変換を辿リ、対応しています。時代や顧客の要望に応じて、一つひとつ作りあげていく新城工作所。職人としてのこだわりと技が光ります。

 リゾートホテルやシティホテルなどの、一室ごとのベッドフレームやソファ製作。Aサインのレストランやステーキハウスの、特徴あるボックスシートにテーブル。ファストフード店のイスやテーブル。スナックなどが多く入店するテナントビルの内装。また県庁舎や浦添市庁舎のロビーやソファ、平和祈念公園のベンチなどの各公共施設も多く手がけています。シートの張り替えや塗り替え、肘掛け部分の修理など、細かな部分も請け負います。

 木を知り尽くし、細かく丁寧な仕事は、一級技能士の職人ならではの技。厚い信頼は揺るぎないものになっています。

 

展示ショールーム

 

ギャラリー店内

三線の製作過程も見学可能なギャラリー。メンテナンスの相談や質問を気軽にできる環境で、プロアマ問わず多くの人が訪れています。

木の造詣の深さが秀逸な三線作りへと導いた
いい木を知っているからこそ、音創りにもチャレンジ


 木にこだわり、細かな仕事をするうち、三線職人が三線製作に使う材料を求めに来るようになったといいます。木材についてのアドバイスを惜しみなくしながら、販売を開始するようになりました。
 好奇心旺盛な新城さんは、名器と謳われる開鐘の実物を見たり書物を読み尽くすなどして、三線についても造詣を深めていきました。信頼している先生の手ほどきも受け、三線作りに挑戦。今ではその技術を伝え、職人を育てるまでになりました。
 「いい木を使う、いい張りをする、いい取り付けをする。この三拍子がそろって始めていい三線ができる」と新城さん。その全てを身につけた今、いい音をかき鳴らす新城工作所の三線に大きな自信を得ています。
 ちなみに新城工作所は、木の伐採を一切していません。ヤンバルで拡張工事などによって切り出されてしまったり、廃材となる樹木を利用。自然を守ることにも力をいれています。木精新城ならではのこだわりのひとつです。

 

本皮により近い音にこだわった
  ミンサー柄のオリジナル三線

 三線の顔、胴の部分は本皮と人工皮による、ニシキヘビの柄が一般的。そこにオリジナリティあふれる、ミンサー柄の三線を生み出しました。5つと4つの柄からなる模様に「いつの世も末永く」という愛を込めた尊いもので、新城さん自身が三線に込めた思いと重なったのでしょう。手に取るだけで幸せにり、永遠につま弾かれる、そんな思いを馳せた美しい三線です。

 ミンサー柄用の人工皮を製作するため、糸の太さや厚さに研究を重ね、オリジナル人工皮を作り出しました。本皮に近い透き通るような心地いい音を求めて、試行錯誤の連続の末にやっと作り出せたといいます。

 「音抜けにこだわったんだよ」と、苦労を語る新城さん。その苦労の甲斐あってか、秋篠宮殿下・妃殿下がご来県なさった際に工場とギャラリーに足を運んでいただき、秋篠宮殿下ご本人がミンサー柄三線を手に取って「島唄」を弾いてくださいました。「文化を伝えたいという思いが、こういう機会を与えてくれたのかな」と、うれしそうに語る新城さんです。
ミンサー柄三線

新城さんが愛情を込め生み出した、ミンサー柄オリジナル三線。「音抜け」といわれる、透き通るような音色に研鑽を重ねた逸品です。藍、臙脂(えんじ)、草木の3カラー展開、36,500円〜。

三線に触れる秋篠宮殿下・妃殿下

三線に触れる秋篠宮殿下・妃殿下

秋篠宮殿下・妃殿下

秋篠宮殿下・妃殿下ご近影

 

エイサー太鼓

100%県産品!本島産木材ウラジロエノキ100%、石垣牛皮をなめし、県内工場で製作したエイサー太鼓。沖縄県推奨優良県産品に認定された。

県産木材・石垣牛皮使用、県内工場で製造
100%県産品のエイサー太鼓!
優良県産品に認定 

青少年の健全育成に貢献しているという点でも注目を集めているエイサー。沖縄という地で、祖先を敬う念仏踊りとして伝承されるものでありながら、沖縄県産の楽器が使用されていない実状に危機感を覚えたという新城工作所。「沖縄のエイサーは、沖縄のエイサー太鼓で踊ってもらいたい。沖縄の大切なものを、沖縄のもので作りたい。沖縄で、作りたい」そんな気持ちから、100%県産品のエイサー太鼓作りにも取り組み始めました。

 使用する木材は、沖縄本島のウラジロエノキ。木の粘りがあり割れにくく、いい音が鳴る。そして軽いという利点もある木です。皮は石垣牛のみを使用。放牧されのびのびと育てれた石垣牛は、肌ツヤがよく、いい音が鳴るのだそうです。そして、県内の工房で、ウチナーンチュによって製作されます。新城さんが幼少のころに携わった百斤樽の技術が、ここに活かされています。
 一つひとつ丁寧につくり出されるエイサー太鼓は、2006年優良県産品の推奨品に認定。大きな評価を得ました。

 

アフターサービスの一環で、ホームページで三線教室
文化を伝えたいからシルバー三線作りを開催、
生き甲斐を広める

 「いいものを作り売るだけでは、文化は広まらない」と、新城工作所では教室やアフターメンテナンスにも大きく力を注いでいます。
 楽器は消耗されていくもの、だからメンテナンスは大事。売りっぱなしにはしません。でも、遠方者や県外、海外在住者への手ほどきに無理が生じました。そのようなときでも、購入してくれたお客様に24時間対応できるサービスはないだろうか?そんな気持ちから生まれたのが、ホームページによる三線手ほどき(http://www.ta34.com)。基本的な操作から細かく解説し、民謡・古典約30曲をフィーチャー、パソコンを目の前にしてじっくり練習できるようにしています。現在、1日平均4000アクセスという人気のサイトは、イギリスやアメリカからもお礼のメールが届くとか。
 開設当初は会員制にするかどうか懸案したそうですが、新城さんの「それでは三線文化が広まらない。イチャリバチョーデーの沖縄の心を大切にしよう」というひと言で、誰でも自由にアクセスすることのできるものになりました。新城さんの大らかさ、熱い気持ちを感じます。

 また、新城さんの懐の深さを感じるもうひとつのエピソードが、シルバー人材の生涯講座の参加に垣間見れます。
 県主催の講座ですが、三線作りの技術を伝承し、数曲弾けるようになるまで手取り足取りおしえているのです。「作り終わってね、生徒同士で品評会みたいなことをやったりしているよ。完成して涙を流し喜ぶ人もいる。こっちの方が感激させられるね」と、満面に笑みを浮かべます。講座卒業後も希望者には材料だけを販売、「孫や周囲の人にも作ってあげる」と張り切る姿に、パワーをわけてもらっているのだと語ります。
 「物作りは楽しいね。感動する喜びにあふれているよ。私に課せられた物作りの使命感も実感するよ」新城さんの心意気が、高らかに心地よく鳴り響く三線やエイサー太鼓をつくり出しているのです。

IT担当の喜屋武幸元 部長

新城工作所ホームページ

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工場(浦添市大平3-12-20)

新城工作所 (しんじょうこうさくしょ)
■住所
■電話
■営業時間
■定休日
■駐車場
■カード
■URL
※名護店あり
〒901-2113 浦添市大平1-28-9
098-878-2661
10:00〜19:00
日曜・祝日
15台

企業情報ページはこちらから
0980-58-3308

 

掲載:2006/11/28

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