當山達男 社長 |
「ありがとうございました」
午後9時を過ぎた教室から、世代も、業種も性別も違った人たちが、元気に出て行く。校長の當山達男さんは笑顔で応える。
沖縄初の「経営を学ぶ学校」の下校時の様子だ。
「みんな仕事が終わってからここで勉強しています。疲れているはずなのにとお思いでしょうが、こうして笑顔で元気よく帰っていけるのはその疲れを吹き飛ばすほどの何かがあるからなんです。それは『学ぶ』という楽しさです。」
と話すのは、日本人事株式会社・社長であり、沖縄初の「経営を学ぶ学校」の校長である當山達男さんだ。
意外なのだが、経営ということに関して大学や専門学校などで、経営の専門部分を教えてはくれるが、基本となることや日々変わること、根元的なことなど体系的に教えてくれるところ、学べるところは少ない。しかし、この「経営を学ぶ学校」ではそれが、学べるのだ。ここに通う経営者たちは日々、不安を感じながらも我流で判断し、時に、なにがしかの本を開いてやっていたことを体系立てて学べることで喜びに満ちあふれている。
「経営を学ぶ学校」は、朝・7時からのクラスと、夜・7時からのクラスがある。仕事が始まる前と、終わってからの時間を利用して行なわれている。現在この学校には、経営者、経営幹部、これから経営をしようとする人たちが270名(2007年4月現在)通っている。
開校のきっかけ
日本人事株式会社の當山達男社長は、当初、財務の面から経営をサポートするコンサルタントとしてスタートした。長年、沖縄の企業を支援しながら、時代の流れ、沖縄の現状などを検証しつつ、自らも日々、いろんなことを学んでいった。感性論哲学の芳村思風先生に経営の哲学、ランチェスター法則を提唱する竹田陽一先生に経営の科学、そして、成功を勝ち取るための実戦学を原田隆史先生の成功実践技術などを学んだ。
當山社長は、「経理の指導、人事の管理を教えるだけではいけない。実践するための技術も必要。経営者は経営そのものを実践的に学ぶべきだ」と強く思うようになったという。そして今から3年前、経営の3つの力を養う人間学【哲学】、経営学【科学】、実践学【技術】の3つを柱にした経営者が体系的に学べる「経営を学ぶ学校」を開校したのだ。
経営の3つの力を柱にしたビジネスモデルがこの学校だ。
業務に支障がないように授業は、早朝と夜にたくさんのクラスを設置。沖縄の中小企業のどの社長でも通い続けられるよう、月謝は1万2,000円(入学金1万円)だ。
「我流で経営をやっていることに何の不思議も感じていない経営者は多いという。ただ一方で、自分のやり方がどこか心許ないとか、何らかの不安を感じている経営者が多いのも現実なんです。そういった不安や迷いを解消するには、経営を体系的に学ぶしかないのだ。こちらに通ってみんなが楽しく元気なのは、不安や迷いなど、釈然としなかったことが、はっきり見えてきて、将来の目標設定もでき、それに向かうための自己管理能力も増してきたからだと思いますよ。3つの力を柱に体系的に経営を学んでそれを実践、成果として身を持って感じているから、自然に楽しくなると思います、私も楽しいですよ。」と話す當山社長。
また、この学校で学んでいくと、掲げている3つの力に乗っ取った形で学校の経営も行なわれていることに気づく。まさにビジネスモデルの中での学びとなっているのだ。
成功のカギ
特に「経営を学ぶ学校」での学んだことを成功に導くのは、知識を習得するだけでなく、日々いかに実践し、活かしていくかだという。當山校長は、原田隆史先生の実践成功技術に出会い感動、「これだ!」と思ったという。
中学校の体育教師だった原田隆史先生は、陸上部の生徒を何度も日本一にした。生徒たちの才能の有無でなく、成功は技術であることを導きだし、それを日々生徒たちと取り組んできた成果だった。
その方法とは、
- 目標達成用紙への書き込み
- 実践し続けること(ルーティンワーク)
- 目標への実践行動を反省し、改善しつづける。
さらに生活の中で自分が奉仕できる事を毎日つづける。
それを繰り返し行なうことで自分を客観、主観的に見つめ、小さな自信を積み重ね、成功をなし得たという。これは成功を技術として習得し、成功を繰り返すことで自立型人間を育成する手法でもあるのだ。また、成功は一人でなく、まわりに応援してもらい、心をもらってはじめて成功が得られるということも分かってくる。
この最短距離で成功に到達させる教育手法を、原田式リーチングと呼んでおり、「経営を学ぶ学校」でも取り入れ、多くの成功者が生まれている。
これから
「10人前後の会社を中心に経営を支えていきたい。沖縄にはこの規模の会社は多く、また、この規模だと、大きな企業に比べ、学んだ成果がすぐに現れます。社長が変わると、社員も変わります。業績も向上します。私もやりがいを感じます。学校に学びにいらっしゃる方の9割はここで学んでいる方からの紹介です。2009年までに目標は1,000人の会員」だと笑顔で話す當山社長。
1,000人の経営者の意識が変われば、沖縄の社会に新しい風が吹きそうだ。
原田隆史先生を招く
當山校長は「私が感動し、共感した原田隆史先生の話を、沖縄の多くの人にも直に聴いてもらいたい」と、沖縄にお招きした。現在、原田先生は、教職を離れ、多くの人にこの技術を伝えるべく、原田教育研究所を設立している。講演は、下記の日程で開催。ぜひ、原田先生の話を聴いてもらいたい。
(※ 一般向けの講演は原則として行っておらず、今回は特例での開催です。)
講 演:原田隆史 氏
演 目:【育てに育てる「リーチング」で自立型人間を育てる】
日 時:2007年6月9日 (開場)13:00 (開演)午後14:00〜16:00
入場料:5,000円(当日) → 前売り3,500円(5月末日迄)
場 所:浦添市てだこホール
販 売: 浦添市(日本人事梶E上洲書店) その他(球陽堂書房・サンエー那覇メインプレイス店・サンエー西原シティー店・田園書房・BOOK BOX与儀店・ハンビー店・美里店・サンエー豊見城ウイングシティー店・サンエーつかざんシティー店)
チケット連絡先:日本人事(株) TEL 098-875-7488 FAX 098-875-7490
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