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企業特集 第6回 - ひかり商事株式会社

「新しいこと、人を喜ばせることが好き」


ひかり商事株式会社 ロゴマーク

ひかり商事株式会社 儀間恒雄 社長

 

儀間社長の原点は輸入食料品店


Big1(ビッグワン)FC4店舗を展開する流通事業部やスーパーやコンビニなどへ荷物を運ぶ物流事業部、マンションや店舗から駐車ビルまで多種の物件を扱う不動産事業部など、様々な事業を通して私たちの暮らしを支える「ひかり商事」。「新しいこと、人を喜ばせることが大好き」な儀間恒雄社長(67歳)は戦前に父親・常亀さんが創業した輸入食料品店・儀間本店の次男坊として生まれ、高校卒業後、大阪の問屋で三年間勤めた後、お兄さんも勤める儀間本店に入社。商品を自転車で配達するなど、丁稚奉公のような仕事をこなしながら28歳で儀間商事を作り、分離独立します。
 

流通事業部(Big1城間店)

物流事業部(物流センター)

不動産事業部(港町配送センター)

不動産事業部(賃貸マンション)


「儀間本店はね、花王とライオンの両方の代理店をしていた。ライバル同士だから、メーカーから『花王だけの販売会社を作ってくれないか』という希望があってね、それで儀間商事という販売会社を作ってなー。28歳のときに儀間本店の総務部長兼その儀間商事の社長になったわけよ。その時にはね、もう一つ宮里商会さんという会社があってね、そこも同じように花王と、今はなくなったけどみつわ石鹸とかね、アデカというメーカーを扱っていた。で、その宮里商会さんも、花王だけを扱う宮里商事という会社を作った。」

その後3年間、両社で競争していましたが、合併したほうがお互い合理化になるということで、沖縄での販売シェアで合併比率を決めて、儀間商事がイニシアチブを取り、両方の社員も車もそっくりそのまま引き継ぎ、昭和49年に「沖縄花王販売株式会社」を作りました。

現在西洲にあるその会社は、平成12年に花王販売九州支社沖縄支店に営業権が移りますが、社屋は「儀間商事」の関連会社で不動産会社の「沖花」の所有です。

 

儀間社長

沖縄の食卓をもっと楽しくしたい
県民におなじみの「海洋食品」誕生


昭和50年に、お兄さんが社長を勤める儀間本店は「ジーマ」に社名を変更、儀間社長はそこの専務をしながら、日本一のかまぼこメーカー「紀文」との合弁会社「海洋食品」を立ち上げました。

「味噌も醤油もそーめんも元々は沖縄で作っていた。でも復帰後に内地から大手が入ってきて、沖縄の製造元がつぶれていくのを見てきたわけ。全部内地から買って食べている。沖縄からお金が全部逃げていくじゃない。だから沖縄でなにか生産できるのはないかというのと、もう一つは内地に出張すると今でも感じるけど、沖縄の食卓ってのはご飯と味噌汁にちゃんぷるーが一つで大体この三つ。内地の食卓ってのはそのほかに焼き魚や卵焼きがあったり、干物やかまぼこ、海苔がついていたりして楽しいんだよな。だから沖縄の食事も楽しくできないかなと。」


優れた日本食である納豆と、魚ももっと食べて欲しいとの思いから、内地風の板かまぼこやはんぺんなどの練り製品と納豆を手がけようと決めたそうです。

「大分これは苦労したけどね、食べる文化が違うから。沖縄の人は元々、豆腐はあったかいままでないと買わないわけ。かまぼこも同じ。だから農連市場とかであちこーこーを古新聞で包んで売っていた、天ぷらみたいにね。だけど私たちは一回作って冷やして衛生的に包装して一週間ぐらいは日持ちするように売っている。そこに挑戦して30年。やっとまあ、会社として売れるようになったけど。納豆は作っていないけど、全部飛行機で運んで仕入れて。
 学校給食で納豆を食べさせるように仕込んだのは海洋食品なの。今は沖縄の人も納豆を食べるようになったけどね、最初は『腐ってる』とか、『糸引いてるから返す』とかね。小売店の人に納豆を勧めるのは大分往生したね。」



 
私たちの食卓に欠かせない食品を製造販売する「海洋食品」は、サンエーやホットスパーなど多くの企業に、自社の製品や他メーカーのかまぼこ類やチーズ、ヨーグルトなど、チルド食品の配達もしています。チルド食品とは、5度から10度の間をチルド温度帯といい、その温度で保存・販売する食品のことです。

 

沖縄初のコンビニエンスストア
ホットスパーをオープンさせる


【社屋・物流センター、トラックの写真】
現在、いたる所にあるコンビニエンスストアですが、平成元年、沖縄で一番最初にコンビニを導入したのも儀間社長です。「最初はみんながね、沖縄はまちやぐゎーがたくさんあって、あんな店は成り立たんよー、と言っていた。だけどあの頃は若かったし、何か絶えず新しいことをやりたいと思っていたから、コンビニは将来性があると思ってな、コンビニを沖縄に最初に持ってきたわけ。沖縄のエリアフランチャイズ権というのを買い取って来た。で、沖縄で22店舗まで増やしたわけよ。」その後、ホットスパーの経営からは手を引きますが、その縁で現在は100店舗にまで増えたホットスパーの商品の配達業務も請け負っています。

 物流センター外観



お客さんの立場で暮らしに豊かな充足感を
ディスカウントストアBig1


 経営権を花王に譲る以前から経営していた、花王の商品を各地へ配達する物流会社・ひかり運輸サービスは平成8年にひかり商事に名称を変更、平成12年に代表取締役になります。業務の一環でディスカウントストア・Big1に仕入れた商品を売る仕入れ代行業をしていた平成16年にBig1をやってみないか、という話が持ち上がりました。

 「小売はやったことがないからドキドキした」とおっしゃる儀間社長ですが、旺盛なチャレンジ精神で、浦添市城間の旧浦添ダイエー隣にBig1城間店をオープン。「お客さんの立場になって考え、70〜80%の人に喜ばれる店を」と豊富な品揃えと低価格、地域密着型の店舗展開で消費者の支持を得、みどり町店、宜野湾愛知店、美里店と次々にオープンさせます。

 

ビッグワン城間店

ビッグワンみどり町店

ビッグワン宜野湾愛知店

ビッグワン美里店


 従来の家庭雑貨に加え、家電や時計、健康食品、レジャー用品など、Big1一店舗で扱う商品はなんと3万品目。特にペットフードでは、県内のどこよりも安く販売しており、一番売れているのもBig1だそうです。今後も好立地への出店を考えており、県内で計20店舗は出店したいと抱負を語ってくれました。

家電・時計 コーナー

ペットフード コーナー


 

「儲けたら社会へ還元する」
子どもたちの居場所づくりとして、太陽樹へ500万円を寄付


 Big1城間店について、儀間社長には悩みがありました。それは子どもたちの万引きが多いこと。なんとかしたいと常々思っていた社長は、商工会議所つながりで面識のあった浦添市の教育長に「子どもの健全育成のためになにかできることはないか?」と声をかけました。そして浦添こども文化連盟・太陽樹(てぃだーじゅ)を紹介されます。

儀間社長と西原教育長(てだこホール開館記念式典にて)


 太陽樹は浦添市内の子どもたちの居場所を提供することを目的に、太鼓や演劇、吹奏楽や合唱など様々な活動をする団体です。参加している子どもたちのなかには、不登校の子やヤンキーと呼ばれる子もいるそうです。儀間社長は、訪ねてきた太陽樹事務局長・町田宗正さんと、当時、浦添市教育委員会の生涯学習振興課長であった銘苅良ニさん(現・浦添共同調理場所長)から、太陽樹について詳しい話を伺いました。

太陽樹による「てだこホール柿落とし公演」(鼓衆若太陽・浦添市ジュニア吹奏楽団らの共演)


 儀間社長は「ある程度お金ができたので、地域に寄付して生きたお金の使い方をしたいと思っていたら、二人を紹介されたわけ。儲けは社会に還元しないとね! 話を聴いてみたら、二人とも公務員の鑑だね。目線が子どもに向いていて、子どもの目の高さでものを見て、怒ったり喜んだりしている。出世したいとか欲がなく、ただ子どものためだけにやっている」と太陽樹の趣旨に賛同、コツコツ貯めて来たという儀間恒雄さん個人の貯蓄500万円余りを寄付しました。太陽樹はそのお金で楽器や機材搬送用のトラックと、47名乗りの移動バスの購入費に充てることができたのです。行動範囲が広がり、沖縄全県下で太陽樹の公演が可能となりました。


生きたお金の使い方


 自社の利益だけを考えるのではなく、地域の問題にも関心を持ち、具体的に行動する儀間社長の理念は、企業が良い商品やサービスを消費者に提供し、消費者はそういう企業を積極的に利用することで、双方にとって良い環境が整っていくという、循環型社会を提唱する「ビジネス・モール うらそえ」とも相通ずるものがあります。「儲けは社会に還元しないとね」という社長の発言や行いは、人間として、また理想的な企業家としてのあり方の一つを示してくれているようです。

 常に消費者の喜ぶことは何かと考え、新しいことに挑戦するのが大好きな儀間社長のもと、これからもひかり商事がどんな事業展開を見せてくれるのか、興味がつきません。



太陽樹(てぃだーじゅ)について

浦添市こども文化連盟・太陽樹には「鼓衆 若太陽(ちじんしゅう わかてぃーだ)」「浦添市ジュニア吹奏楽団」「浦添少年少女合唱団」「組踊うらそえ若松会」「浦添ゆいゆいキッズシアター」の5団体が加盟しており、加盟人員は1,600名余になります。
詳しくは、イベントコーナーの「浦添市こども文化連盟・太陽樹(てぃだーじゅ)とは」をご覧ください。

太陽樹(てぃだーじゅ)ホームページはこちら → http://www.geocities.jp/tidaju1/

 

 

本社配送センター(浦添市西洲)


ひかり商事 株式会社
■住所/電話番号  
 本社 〒901-2123
  浦添市西洲2-5-1
  TEL 098-879-8740
 本部事務所 〒901-2226
  宜野湾市嘉数2-12-6
  TEL 098-890-2091
■事業内容 物流事業部
流通事業部
不動産運用事業部
■関連会社 株式会社儀間不動産
株式会社常亀商会
儀間ビルマネージメント株式会社
■URL 企業情報ページはこちらから

本部事務所(宜野湾市嘉数)

 

掲載:2007/05/22

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