HOME > 特集 > 地域のイベント・催物 > 子どもオペラワークショップ「アオリヤエ~ようどれに眠る愛~」制作発表

子どもオペラワークショップ「アオリヤエ~ようどれに眠る愛~」制作発表

初挑戦した総合芸術 オペラの舞台が子どもたちを大きく変える。

2010_1115_0019

浦添市制40周年記念事業の一環として市内の子ども達(太陽樹)約80名による「アオリヤエ~ようどれに眠る愛~」(浦添市文化芸術振興事業実行委員会主催)と題うった創作オペラの制作発表が去る平成22年11月13日(土)に浦添市役所1階市民ロビーで行われた。

02_300

制作発表の前には玉城流てだの会の先生らによって公演の成功を願う「奉納舞踊」が披露された。

31_300

会見の模様

浦添市子ども文化連盟「太陽樹(ティダージュ)」とは?

子どもたちの自立を支援していく団体として平成18年3月29日に設立。現在加盟団体は「鼓衆 若太陽」「浦添市ジュニア吹奏楽団」「浦添少年少女合唱団」「組踊うらそえ若松会」「浦添ゆいゆいキッズシアター」など9団体、加盟人員は620名余になる。子ども達の居場所を提供する事を目的とし、団体の名称も子供たちの成長を願う意味が込められている。

浦添市が文化を後押しエンターテイメント産業が生み出す浦添の未来像

浦添市教育委員会文化部部長 下地安広さんに文化振興事業として今後の取り組みについてお話を伺った。

Q:浦添市で「オペラ」に取り組むということ、文化振興事業として「子どもオペラ」はどのような位置づけとなっているのでしょうか?

下地

「平成8年からスタートし10年以上になる継続された事業で、浦添市には演劇だけでなく、吹奏楽や合唱、ダンス、組踊りなど様々な取り組みをしてい る子供たちの団体があり、その団体が関わりながら舞台をつくりあげるようになっています。現在まで積み重ねてきたワークショップの実績をさらに浦添市らし い特色あるものにするために総合芸術の【オペラ】を目指すことになりました。

DSCF5450_02

浦添市教育委員会文化部部長
下地安広さん

オペラを目指すといっても様々な条件がとも ないます。その様々な条件をクリアするために浦添に合った創作オペラを考え出したというわけです。市制40周年ということもあり、新しいことへの挑戦の年としてはちょうど良いタイミングでもあります。

そこでしっかりした脚本や曲が必要となり、これまで専門家として関わってきた方々、吹奏楽では琉球交響楽団 主宰の祖堅方正さん、作曲家の與儀亨さん、舞台指導に携わってきた新垣雄さんに制作を依頼しストーリーから曲に至るまで浦添独自の歴史ものが出来上がりまし た。今後は浦添市の財産となるオペラに仕上げていく予定です。」

2010_1115_0032

作曲家の與儀亨さん(左)

琉球交響楽団 主宰の祖堅方正さん(右)

2010_1115_0033

舞台指導に携わってきた新垣雄さん

Q:子どもオペラに関わることで浦添の子どもたちはどのような未来像を描くことがで出来るのでしょうか?

下地

「浦添市文化芸術振興事業長期計画という事業があって、その中にも未来へはばたく交流文化都市を実現するための重点事業が掲げてあります。また文化 を繋げて行くために人材の育成、世代間の交流、継承と創造を絶えず循環させていく必要をあげ、市では事業に取り組んでいます。

演劇に取り組んできた子供達 も将来は、市職員となり文化事業を担ったり、教育現場で活躍したり、ボランティアとして事業を支えていくかも知れません。また本物に関わることで芸術を志す気持ちが芽生え、芸術大学で技術を極める道を見つけるかも知れない。」

2010_1115_0065_02

Q:浦添の子ども達に将来のエンターテイメント産業に携わる人材を育成していくことを考えられているのでしょうか?

下地

「現在沖縄観光を楽しむ中に歴史、文化、芸能というジャンルが確立されてはいません。そのジャンルで指導者を目指すものがでてくれば後に繋がる人材 づくりのべースになるのではないでしょうか。そのために、行政は良いものに接する機会をつくり人材育成の基礎の部分を支えたいと考えています。」

Q:オペラなどの作品を通して浦添のコンテンツ(ストーリー・物語)を数多く生み出していくことをお考えなのでしょうか?

下地

「今までも浦添に関わるコンテンツが多くあるので、今後も沖縄の歴史や浦添縁の歴史上の人物で作品をつくり上演を目指すことになるでしょう。」

163_450_02

191_450_02

子どもの国で公演

Q:エンターテイメント産業に携わる人材育成ではどの様な計画があるのでしょうか?

下地

「浦添市文化芸術振興事業長期計画の中で、この演劇を通してエンターテイメント産業に関わる将来の人材が出てくる可能性があります。エンターテイメ ントに関わる裏方の仕事や地域で中心となる人材を育てていくなど、活躍できる場所も考えて行きたい。今後の課題としては沖縄観光に入り込めるエンターテイメントづくりを目指し、コンテンツ制作だけでなく、人材育成が必要となってきます。

国立劇場おきなわを中心とした文化発信地区がつくられ、てだこホールも市の文化振興を担い、てだこ祭りや地域伝統の祭り一つ一つが文化の柱となり、やがて浦添市全体が文化都市となっていくことでしょう。行政として【本物】を つくる場所を提供していくお手伝いをしていきたい。」

今回の演目はオペラ!
5月から行なわれたワークショップで子供たちは何を学んだのか?

5月から小中高を対象にした声楽やダンスのワークショップを開催し、8月にプレ公演を行なっている。タイトルは<ようどれに眠る姫 交わされた絆>その後、オーディションで子供たちに課題曲と自由曲を歌ってもらい、指導する先生方が配役を決めるという方法をとったという。

また、プロがやってしまえばすぐに終わってしまう作業をあえて子どもたちと一緒に話し、相談を繰り返す。父兄の方々にも参加してもらいプロの技を学んでもらうという時間のかかる作業をしたというのだ。

14_450

ソリスト最終オーディション


浦添市こども文化連盟太陽樹の町田宗正さんは「本物の力をつけるためには同じことをやってみる。プロの仕事を見てその凄さを実感するのが一番早く、目の前に目標があることで目指すところがはっきりする。メンバーも成長10年が経ち、実力も十分に備わってきた。だから自然とよりレベルの高いものを求めるようになった。自分達のまち浦添で、レベルの高いものがやりたい」と語る。

今回は浦添ようどれにスポットを当て歴史の観点からも見てもらえるようなラブストーリーとし、物語は薩摩侵攻で揺れ動く琉球を背景に、琉球国王 尚寧の王妃「アオリヤエ」と王との愛を描く。

008_450

10月後半のオペラ練習


原点をみつめ、再確認
そして新たな舞台の歩みがはじまる

今回の公演の目的は原点回帰。演劇の練習の中でいろいろな感情が駆け巡り、泣いたり笑ったりを繰り返し、あきらめかけた事が幾度と無くあったかも知れない。しかし練習の困難を乗り越えた自信があれば人生の中で迷った時、悩んだ時に迷わずに自分の信じた道を進めるはずだ。きっと「原点を見つめる場所」「還る場所」になるようにと願いを込めて名付けられたことへの確認となるだろう。

148_450

8月公演感謝会

ワークショップでの体験を文化連盟太陽樹の長であり、尚寧王役の棚原奏さんに聞いた。

「不安いっぱい全て一からのスタートでした。ちゃんと出来ているか不安な時期もありましたが、ある時みんなの練習を見ていて、自分達は着実に成長しているんだ!という実感が自信となって湧いて来ました。そして、オペラに取 り組んで良かったと思い。オペラはとても新鮮で、もっと歌いたいという気持ちが更に強くなったんです。」と答えてくれた。

2010_1115_0054_02

この公演は今年だけではなく、10年後の完成を目指して行う予定なのだという。「はじめはミュージカルから学んでもいい、10年後にはオペラと成れるよう目指そう」と取り組んでいるそうだ。舞台もこの10年間に成長を続けその過程を市民に愛され暖かく見守られて来たからこそここまで成長できたのだと思う。

しかし、演劇においては市民以外の前で舞台を数多く踏み、評価されなければならない。それを克服し、更に高いレベルまで持って行くには、目標を高く掲げなければいけない。浦添の子ども達がとても高いレベルのオペラという舞台演劇へ目標を置きチャレンジした。

また、子ども達に関わる大人達がしっかりした成長戦略を立て、文化薫る浦添市の子ども達の未来を大変素晴らしいオペラの舞台で演出してあげようとしている事に拍手を送りたい。これからプロの専門家ら協力の下、子ども達によって成されようとしている創作オペラは、今後、私達市民が世界に誇れるオペラというものに成って行くのだろう。そのことに期待したい。

多くの方に見に来て欲しい 子供たちのエネルギー溢れるアピール

制作発表の最後には出演者による本番さながらの迫力ある歌声とダンスのパフォーマンスを披露。会場は子供たちの溢れる笑顔とエネルギーでいっぱいになった。

会見では記者からの質問にアオリヤエ役の佐久川うらんさん(首里高2年)は、「不安でいっぱい、歌や演技も初挑戦ですが成功させたい」また山口莉穂さん(首里高2年)は、「主役は始めてですが、楽しみでもあり、是非みなさんに観に来て欲しい」と呼びかけた。

初日、18日夜の公演では沖縄県警察音楽隊 隊長 眞榮城吉孝さんによる指揮が予定され、沖縄を代表する声楽家、テノール歌手の田里直樹さん、バリトン歌手の前川佳央さん、ソプラノ歌手の宮城美幸さんらの出演も予定されている。

浦添の子ども達が取り組んで来た演劇が「オペラ」へ挑戦するほどに成長した。ステージがどれほどのものかとても楽しみである。

浦添市民の皆さん、浦添の太陽の子たちが歴史文化を学び芸術の領域へ向い羽ばたこうとしている。暖かい目で子ども達のオペラへのチャレンジを応援して行こうではありませんか。

一人でも多くの市民の皆さんにこの素晴らしい舞台を見て欲しいと心から願う。

2010_1115_0061

アオリヤエ役の佐久川うらんさん

2010_1115_0059

同じくアオリヤエ役の山口莉穂さん

49_300

78_300

キャスト全員でめでたい節を踊る

84_600

【開催日】

平成22年12月18日(土)18:00/19日(日)13:00 18:00

【会場】浦添市てだこホール 大ホール

【入場料】

前売り一般1500円(当日2千円)

高校生以下800円(当日1千円)

【お問い合わせ】

浦添市教育委員会文化課文化振興係 TEL098-876-1234(内線6211 6212)

浦添市こども文化連盟太陽樹  TEL098-894-7781

カテゴリー   [地域のイベント・催物]

地域貢献企業

このページのトップへ