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自治会の平和宣言 銘苅 全郎(港川自治会長) ビジネス・モール うらそえ 開設満8周年記念特別企画『投稿エッセイ』「大好きな沖縄へのメッセージ」

銘苅 全郎 (めかる ぜんろう)
(港川自治会長)

1942年浦添市港川出身
首里高校・千葉商科大学経済学科卒業
1986年沖縄タイムス社編集局記者として入社。
18年間の編集局勤務の後、広告局企画部長、経営
企画室長などを経て、2002年定年退職。03年
港川自治会長就任、現在に至る

「ビジネスモールうらそえ」開設満8周年おめでとうございます。節目を契機に新たな役割づくりを目指す旺盛な意欲を感じています。

さて、港川自治会は先日の11月3日に港川自治会創立70周年の節目の事業として「平和宣言」を行いました。(H26年)

すでに沖縄県が1995年に、浦添市はそれより早く86年に「平和宣言」を行っています。

「何で今更自治会が平和宣言?」 きっかけになったのは昨年から始めた港川小学校6年生の「平和学習」の取り組みです。地域の沖縄戦体験者を子ども達が訪ね、話を聞いて記録するという1地域としても学校としても初めての試みでした。

テーマに設定したのは「港川の沖縄戦」。子ども達が今、生活している場、学んでいる場、今遊んでいる場でどんな沖縄戦があったのか、同じ地域で暮らしている人達にどんな戦争体験があったのか、直接自分たちで訪ね証言を聞き記録する。身近で沖縄戦の理不尽さ、悲惨さを追体験し、日常生活の場で「平和の尊さを知ってもらう」のが目的でした。

家庭訪問は「地域を知り 地域の人を知る」最も有効な方策であり、日常生活の「平和・安心」にも繋がる。ちなみに港川自治会と港川小学校は平成18年から総合学習の時間を使って「地域を学ぶ」学習を続けています。4年生の「カーミージー探検隊」5年生は「地域の歴史・文化」学習、6年生は「カヌー体験」。学校教育と地域づくりの連携として確かな手応えも感じてきました。

「平和学習も地域でやってみよう」学校にとっても地域にとっても全く新しい挑戦です。「平和教育」は全県的にも「戦争体験者」の激減で大きな曲がり角にあり、学校現場も「子ども達に平和の尊さをどう伝えるか」工夫を模索していました。地域も高齢者の役割づくりが求められている。

しかし、いざ取り組みを初めてみると、あの沖縄戦から自分たちが如何に遠いところに来ているか思い知る結果となりました。港川は今でこそ市内有数の大きな行政区ですが、戦時中はわずか50世帯に満たない小集落。元々沖縄戦体験者の絶対数が少ない上、今はその体験者も多くが他界してしまっている。港小6年生は総勢150人以上。港川だけで証言者を手配するのは始めから困難だった。伊祖自治会などの協力で学習は何とかなったのですが、子ども達に「地域を教える」はずの自分が、まるで地域のことを知っていなかった。

70年前、「字港川」は戦時行政の一端として成立した。国民総動員の国策が山間僻地の小集落まで及んだ「歴史の証言者」でもあるのです。まずは70年後の現在の自治会活動にその時代的教訓を活かすことから始めよう。子ども達に「平和の尊さを教える」前に、まず地域こそ戦争体験者の思いを確かな形で引き継ぐ責務がある。自治会の平和宣言は今後の学習継続に向けた「地域の子ども達への決意表明」のようなものです。

戦争を否定しながら、何となく戦争手段の基地は居座り続け、いつの間にか日本は「戦争できる国」になろうとしている。それを考えると自治会もやがては今の子ども達を再び戦場に送り出す羽目になるのではないか。戦争犠牲者が身近にいながら、今まで一体何をやってきたのか。自省を込めた「70周年」としました。子ども達が得た沖縄戦体験者の貴重な証言記録をどう継承していくのか、自治会も課題を持ちながら平和学習に向き合う必要があります。戦争体験者がいなくなっても「平和の尊さ」を語り継げるようにしていくため。

考えてみると西海岸の大切さも子ども達の学習を通して認識した市民も多いはず。戦争遂行手段の基地を容認して戦争を否定できるはずはありません。私たち大人が政治の重圧に負けて変質していくようでは子ども達に顔向けなど出来ません。大人の方こそ子ども達と一緒に学ぶべきことが  いかに多いことか。 港川の子ども達よ 有り難う!「学び考える機会」を与えてくれて!

皆さん、ここで踏ん張り、押し返さなければ子ども達に明るい未来を残すことは出来ないと思いませんか! 一人でもその事をしっかりと考えて行動する大人が増えることを願っています。

 

港川自治会平和宣言(本文のみ)

1.港川自治会は

地域の絆を大事にし これからも平和で充実した暮らしのための活動に取り組みます

1.港川自治会は

創立時における沖縄戦遂行の役割を反省し自主・主体的な活動を守って
再び戦争遂行に加担させられることを拒否していきます

1.港川自治会は

地域の戦争犠牲者と沖縄戦体験者の「平和への思い」を受け止め、次代に継承する役割を担っていることを確認するとともに今後も地域の子ども達の「平和学習」継続に全力を挙げて取り組みます

1.港川自治会は

戦後70年間「戦争のない日本社会」を築いた平和憲法及びその砦とも言うべき戦争放棄の第9条を尊重し 地域から「基地のない平和な沖縄」実現を目指します

2014年11月3日

港川自治会平和宣言(全文)はこちらから[PDF] >>

港川自治会平和宣言 新聞記事(琉球新報)[PDF]>>

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