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「社長として、妻として、母親として 」 髙木 利恵 (有限会社 仲地建装 代表取締役) ビジネス・モール うらそえ 開設満8周年記念特別企画『投稿エッセイ』「大好きな沖縄へのメッセージ」

髙木 利恵 (たかぎ りえ)
(有限会社 仲地建装 代表取締役)

1979年生まれ、浦添市出身
昭和薬科大学付属中学・高校卒業(高校在学中ノースダコタ州へ交換留学)
立命館大学産業社会学部卒業
大学在学中はモスバーガー、卒業後はジェイアール西日本伊勢丹で接客業に従事
帰沖後は仲地建装で働く傍ら教師を目指し、塾講師をしながら通信で英語教員免許を取得
平成22年父が他界したため、母と会社を引き継ぐ決意をする。平成26年結婚後、代表取締役に就任、現在に至る。現在4か月の男の子の子育て奮闘中
URL:http://yuinomachi.jp/?p=38605

初めての方に名刺をお渡しすると、建設業はあまり女性のイメージのない業界なので、「珍しいね」とよく言われます。父の会社ということを伝えると納得されますが、興味をもってもらえて覚えていただけるので、少し得した気分になります。

現場では男性社会で親子ほどの年の離れた方々と接する機会も多く、若いということと、女性ということで頼りにされないことも多々ありましたが、一生懸命接していくと、だんだんと周りの方々に助けられ学んでいくことができ、自信へとつながっていきました。

私の人生の大転機はちょうど5年前の6月、創業者の父が亡くなった時です。

父が元気な頃は父の会社を手伝いながらも、家業は天職ではなく、他にあるのでは?と、天職探しをしていました。やっと自分のやりたいことが見つかり、教員をめざし動き出した矢先に父が病に倒れてしまい、選択の余地なくどっぷりと家業に飛び込むこととなりました。そして、父の死をきっかけに母と会社を引き継ぐ決意をしました。けっして後ろ向きな思いではなく、初めは、父が苦労して立ちあげ、自分の人生をかけて維持・発展させてきた会社を「守りたい」という想いから、がむしゃらに仕事に没頭していきました。たくさんの壁にぶち当たりながらも、前向きに進めたのは、周りのみなさんの助けがあったことと、「一冊の本」に出会ったからでした。

居場所

本来の希望していた職種ではなく、家業ということで飛び込んだ世界。逃げ出したいと思ったことはなかったものの、苦しい事の方が多くありました。そんな時、渡辺和子さんの本に出会いました。タイトルは『置かれた場所で咲きなさい』(幻冬舎)。タイトルに惹かれて何気に読み始めた本でしたが、読み進めていくうちに私のぶち当たった壁、そして苦しさが溶けていくようにすっきりしていきました。「置かれた場所で咲きなさい」まさに、今の与えられている場所が自分の居場所なのだと確信した瞬間でした。灯台下暗し!生まれた時から神様は私に場所を与えてくれていたのですね。

なので、それ以来、来る者拒まず、去る者追わず精神で、与えられた状況は絶対乗り越えられる!と自分に来る困難は修行として捉え、果敢に向き合ってきました。
今では社員や社員の家族、そして何よりも仲地建装を選んで頂いているお客様への感謝、そして、自分の成長がモチベーションとなっています。

この人生の大転機で、天職は探すものではなく、その仕事に対して腹をくくることだったのだと気づかされました。大学で自分の専攻した業界ではないものの、不思議と勉強に身が入り、資格も取得できるものは片っ端から取得していきました。また、父が亡くなるまでは決算書も見たこともなく、会社経営に関して右も左もわからなかった為、セミナーや勉強する場に積極的に参加していきました。今思えば、大変なことの方が多かったのですが、今まで経験してこなかったことを経験していくことにより、知らなかったことを知り、自分の成長につながっていき、“大変さ”はだんだんと“喜び”へと変わっていきました。まだまだ未熟で、たくさん勉強することがありますが、周りの方々に助けられ、励まされ、今日の私があることに感謝しております。

ご褒美は両立

父が亡くなってから5年、これまで、なりふり構わず会社を守るため経営を学び、会社を発展させる事に一生懸命だった私に突然、節目という意味なのでしょうか“人生のご褒美” が転機として訪れたのです。それは、かけがえのない人生の素晴らしいパートナーとの出会い結婚、そして神様から子宝をいただき妊娠・出産をしたことです。

妊娠・出産は私の人生の中で大きな出来事となりました。一人の女性としてだけでなく、母親としての視点も加わり、また、わが子を社会の中に送り出すために責任を持って育てていかなければならない。
社長業に加えて妻業、母親業の三役をどうバランスをとって行こうかと今、まさに奮闘中なのです(笑)。

さて、昨今では人口減少にともなって、購買層やターゲットを広げるため、どの業界でも女性への市場拡大が注目されています。今や、どの業界でも女性は引っ張りだこ。建設業もその一つで、最近では、女性の大工さん、鉄筋工など男性の職種だと思っていたところにも女性の進出が見られるようになってきました。また、わが沖縄は共働き世帯、中小企業が多く、社長が多いことでも知られています。その中でも女性社長の割合は9.8%と高く、九州では1位、全国でも2位です。(2014帝国データバンクより)

女性の社会進出とともに急ピッチに進められているのが、『女性が働きやすい職場づくり』です。20代~40代はまさに働き盛り、出産・子育て世代でもあります。最近では、男性が家事や子育てを手伝うことも多くなり、女性が働きやすい家庭環境にあると思いますが、家事や子育てはやはり女性主体です。時間的な条件、賃金の条件など様々な調整が必要となってきます。また、建設業界は職種によっては力仕事や、振動が伝わってくる機械を扱う仕事など、身体的な条件として妊娠中はついてはいけない職種もあります。建設業界は女性をどう取り込むか、が今後の課題ともいえます。

協力

子育ては女性だけでなく、男性の協力も得ながらできますが、妊娠、出産は男性では経験できないため、なかなか理解しづらいところがあります。私も妊娠、出産を経験するまではわからないこともたくさんありました。わが社も30代前後が多く、皆、子育て真っ最中です。今の社会の中で仕事と子育てをしていくには、子育て世代以外の層の理解と助けもとても重要だと思います。子育ての先輩や周りの理解と助けがあってはじめて仕事と子育てが両立できます。昔は大家族がゆえに子育ては家族みんなで、そして地域ぐるみで出来ていましたが、近年は核家族化し、なかなかそういう訳にもいきません。核家族化に伴って、最近では行政でも様々な制度やサービスが利用できるようになってきましたが、保育園に関してもまだまだ待機児童の数が多く十分とは言えません。

もちろん、物理的な子育てサービスの普及や利用も必要で大事です。子育てをするにあたって、職場での同僚や上司からのちょっとした思いやりや家族の助けが心の支えや拠りどころとなり、安心して働けるのではないかと思います。

わが社でも微力ながら女性の働きやすい職場づくりに貢献できればと、会社の状況にもよりますが、時間調整、休日は基本的には希望を優先にしております。そして、更にしっかりベースを作って女性も男性も働きやすい職場づくりを目指していきたいと考えています。

社員に “この社長についてきてよかった!”  と思ってもらえるのを目標に、謙虚さを忘れず日々精進し、仕事に子育てに邁進していきます!

最後に、「ビジネス・モールうらそえ」サイト設立満8周年記念おめでとうございます。
そして、このエッセイを書く機会を与えて頂いたことに感謝致します。

 

ビジネス・モール うらそえ 開設満8周年記念特別企画『投稿エッセイ』「大好きな沖縄へのメッセージ」

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