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こんなにきれいな島に生まれて良かった ユキヒロ(ミュージシャン/シンガーソングライター) ビジネス・モール うらそえ 開設満8周年記念特別企画『投稿エッセイ』「大好きな沖縄へのメッセージ」
ユキヒロ
2000年4月より「ユキヒロ」としてソロ活動をスタートさせる。5月15日に「沖縄の平和の心を世界に伝えたい」というメッセージが込められたソロ初のシングル「HEIWAの鐘」リリース。同年の九州・沖縄サミット会場でBGMとして放送される。 |
東京から沖縄へ戻る機中での出来事。
飛行機は着陸態勢に入り沖縄近海上空を低飛行で飛び続ける。
窓から入ってきた景色は南国の太陽光線をいっぱい浴びたエメラルドグリーンの珊瑚礁とコバルトブルーの海。
ボクの座席後方から家族連れの子供達の歓声が機内に響く。
「うわー海だ!青い海だ!きれい!きれい!スゴーい!」
初めての沖縄旅行を体験する家族らしい。
他の観光客も写真を撮ったりと心を踊らせ瞳を輝かせながら眼下に広がる沖縄の海を眺めている。
そんな観光客の喜ぶ姿に触れると地元の人間としてはとても誇らしく改めて郷土の豊かな自然に感謝する思いである。こんなにきれいな島に生まれて良かった。ここがボクの自慢の沖縄だ。それと同時にいつまでもこの感動を多くの人に魅せてあげたいと力を込めて思うのである。
青い海、青い空、きらめく太陽。そのすべてが沖縄の宝石である。豊かな自然のおかげでウチナンチュも豊かな心を育むことができたのではないだろうか。
ところが、近年の沖縄の海はどうだろう。数年前まで海であったところが道路や人口ビーチへと様変わりしているのだ。
子供の頃は沖のリーフはもっと遠くの方で白波を立てていたが、今ではすぐ近くまで来ている。それだけ、埋め立てが進んでいるということだ。これは、一部の箇所だけではない。本島全体的に埋め立てが広がっていて珊瑚が破壊されているのだ。
沖縄が豊になることは最も望むことではあるが、だからといってこの島の形を変形させてはいけない。
道路は造り直すことができても、自然は創り治すことができない。 一度壊した自然は取り返しがつかないのだ。
沖縄の海は沖縄の人だけのものではない。全人類の大切な大切な宝 である。
ヌチドゥ宝(命こそ宝)人の命もすべての生物も大切な宝なのである。
サンゴ礁が世界の海に占める割合はわずか1パーセント。その1パーセントに地球上の海洋生物の25パーセントが生息している。
地球にわずかしかないサンゴ礁がこの沖縄にあるのだ。こんなにも美しい海がボク達の故郷にあるのだ。そのことをボク達は誇りに思わなくてはいけない。
沖縄の魅力はなんといっても海。この美しい海をPRすることが経済や文化に大きな影響を与えていくことは間違いないのだ。
自然を大切にすることは自分を大切にしてもらえることである。逆に自然を破壊すれば自らをも破壊へと導いていくのだ。沖縄の海を守ることはウチナンチュの尊き使命だと思う。これからも皆で力を合わせてかけがえのないこの美しい沖縄の海を守り育てていこうではないか。
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