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東京ヤクルトスワローズ キャンプIN浦添 オープン戦(東北楽天イーグルス戦)
2013年 キャンプ23日目 東京ヤクルトスワローズVS東北楽天イーグルス
2月23日(土)、前日に降った雨は止み、気温19℃の暖かい晴天に恵まれた。絶好の野球観戦日和に今季初のオープン戦ともあって、試合開始前から少年球児たちや多くのファンが浦添市民球場に詰めかけていた。
今回は、「東京ヤクルトスワローズVS東北楽天ゴールデンイーグルス」とのオープン戦の内容を実況報告します。
試合前のセレモニーで、今年から浦添市民球場に導入された電光掲示板の点灯式で新しく就任された松本哲治浦添市長による挨拶が行われた。
また、両チームを代表して沖縄県出身のヤクルト比屋根渉選手(0)、楽天の伊志嶺忠選手(48)、二選手にてだこレディーによる歓迎の花束が贈られた。
花束贈呈が終わると、浦添太鼓集団、鼓衆若太陽(ちぢんしゅうわかてぃーだ)の子どもたちによるエイサーや獅子舞のエネルギッシュな演舞が披露された。これには、県外から訪れたファンや地元沖縄県民のファンの方々も大いに盛り上がり会場を沸かせた。また、両プロ野球選手らにとってもキャンプからシーズンに向けてのスタートという気分が高まる応援エールになったことであろう。
13:00、審判のプレイボールの声と共に今シーズン初の公式戦が始まった。
初の公式戦、ヤクルトのスターティングメンバーは以下の通りである。
先発 館山昌平投手(25) | 中村悠平捕手(52) |
ファースト 畠山和洋内野手(33) | セカンド 田中浩康内野手(7) |
サード 岩村明憲内野手(48) | ショート 山田哲人内野手(23) |
ライト 飯原誉士外野手(9) | センター 上田剛史外野手(50) |
レフト ミレッジ外野手(85) |
1回表、楽天の初回の攻撃は、1番聖澤諒選手(23)に初球を打たれ、レフト前ヒットで先頭打者を許してしまう。2番島内宏明選手(35)をサードゴロで1アウト1塁にすると、3番小斉選祐輔手(43)を迎えた2球目、楽天、島内選手の隙を突く見事な牽制でファーストランナーを刺す。その後小斉選手を打ち取り、館山投手がベテランの技を見せる落ち着いたマウンドさばきで、楽天の初回の攻撃を3人で抑える。
1回裏、ヤクルトの攻撃は、1番ミレッジ選手(85)が2ストライクと追い込まれながらも、ストレートを三、遊間に引っ張るヒットでヤクルトも先頭打者を出塁させる。しかし、2番上田剛史選手(50)のライトライナーでミレッジ選手が飛び出してしまい、1塁に戻ることのできない走塁ミスで2アウトとなってしまう。続く3番岩村明憲選手(48)もセンターフライに打ち取られ、期待されたヤクルトの初回の攻撃は無得点に終わる。
館山投手は初回、2回の2イニングを、最速147キロのストレートに変化球を低めに集め、2塁を踏ませないピッチングで楽天打線にチャンスを作らせず、開幕に向けエースの貫録を見せた!
ヒットを放つ山田哲人選手(23) | 見事盗塁を成功させる |
両チーム無得点で迎えた3回裏、ヤクルトの攻撃。ヤクルト打線が2アウトランナー無しから繋がりを見せる!!山田哲人選手(23)が体勢を崩されながらも ショート後方に落ちるヒットで出塁すると、続くミレッジ選手を迎えた3球目、楽天バッテリーの隙を突き盗塁を成功させる!この試合両チームを通して初めて 得点圏にランナーを置くと、このチャンスにミレッジ選手がファーストの頭上を越え、レフト前に落ちるヒットを放つ。その間にセカンドランナー山田選手は快足を飛ばしヤクルトが先制のホームを踏むことに成功する。
ヤクルトが持ち前の機動力を活かした野球を見せ、この回1点を挙げる。
3回から館山投手に代わり登板した赤川克紀投手(47)が4回までの2イニングを130キロ台ながら球威のあるストレートを軸に楽天打線に点を与えない。
ホームランを放つ小関将太選手(29) |
しかし、赤川投手の3イニング目となる5回表、楽天の攻撃。赤川投手が先頭の小関翔太選手(29)に投じた初球の内角ストレートを完璧に捉えられる!打球は風にも乗り、レフトフェンスギリギリに入るホームランで楽天に1-1の同点とされてしまう。
同点のホームを踏む小関選手(29) |
会心の当たりの岩村明憲選手(48) | 全力疾走を見せる岩村明憲選手(48) |
同点で迎えた6回表ヤクルトの攻撃、今シーズンからヤクルトに7季ぶりに復帰した岩村選手(48)がヤクルトファンの期待に応える!ヤクルトファンの「おかえりー」と大きな歓声の中、先頭で迎えた岩村選手は、楽天の菊池保則投手(59)のストレートを捉えると、楽天のレフトを守る鉄平選手(46)のグローブの先を越える3ベースヒットでチャンスメイクを果たす!
しかし、その後ヤクルトに得点が入らず2アウト2、3塁で田中浩康選手(7)を迎える。田中選手は、持ち味の1,2塁間を抜ける流し打ちでライト前へ2点タイムリーを放つ。ファンと選手の期待に応える新キャプテンの一打でヤクルトが2点を追加し3-1と楽天を突き放す。
さらにヤクルトは7回表、2アウト1、3塁から選手会長武内晋一選手(8)がセンター前へのタイムリーヒットでダメ押しとなる1点を加えることに成功する。ヤクルトは、今シーズンヤクルトを支えるキャプテンと選手会長の選手2人が結果を残しチームを勢いづけた。
7回から登板した山本哲哉投手(20) | 8回からマウンドにあがった平井諒投手(67) |
その後、ヤクルトは山本哲哉投手(20)、平井諒投手(67)の継投で逃げ切りを図るが、楽天打線に1点差まで追いつめられながら、ヤクルトが辛くも逃げ勝つことに成功した。
最終スコア4-3でヤクルトが公式戦初勝利を手に入れた。
初の公式戦ともあり、ヤクルトナインが勝利への執念を見せた試合であった。先制点は2アウトとなりながら、盗塁で得点圏にランナーを進め、点に結びつけた。機動力野球を得意とするヤクルトの理想的パターンであったと言えるのではないだろうか。また、練習試合から好調を維持している岩村明憲選手(48)がこの試合でもスリーベースヒットを放ち存在感を示した。さらに、新キャプテンの田中浩康選手(7)、選手会長の武内晋一選手(8)が結果を残し、今シーズンへ期待を充分に持たせてくれた試合展開となった。オープン戦初戦の白星に小川淳司監督(80)は、「負けるよりは勝つ方が全然(良い)。勝ちに関しては良かった」と今シーズンの公式戦初勝利を喜んだ。
今回春期キャンプの取材を通し、優勝に向けて良い準備が整ったのではないかと感じた。雄平選手(41)や上田剛史選手(50)の生え抜き選手が着実に実力をつけ、練習試合などで結果を残した。また、2年目を迎える沖縄県出身の比屋根渉選手(0)も順調な調整を見せ、ヤクルト持ち味の機動力にさらに磨きをかけていた。今キャンプで練習に一番ひたむきに取り組んだ姿を見せた岩村明憲選手(48)は、今回行われたオープン戦でも結果を残し、三遊間のレギュラー争いに確実に参戦するはずだ。勿論、主力組の畠山和洋選手(33)、田中浩康選手(7)も順調な仕上がりを見せ、チーム全体の調子の良さがうかがえる。
石川雅規投手(19)、館山昌平投手(25)による盤石な投手陣に加え、若手、中堅、ベテラン野手が各自の力を発揮したとき、ヤクルト12年振りとなる悲願の優勝を果たすことができるだろう。
以上で「東京ヤクルトスワローズVS東北楽天ゴールデンイーグルス」とのオープン戦の実況報告を終わります。
“私たちも、東京ヤクルトスワローズ 浦添キャンプを応援しています。”