HOME > 特集 > こころのオアシス > 安全・安心で、活力ある浦添市への期待をこめて 親川 啓和(沖縄県警本部 生活安全部長) ビジネス・モール うらそえ 開設満8周年記念特別企画『投稿エッセイ』「大好きな沖縄へのメッセージ」
安全・安心で、活力ある浦添市への期待をこめて 親川 啓和(沖縄県警本部 生活安全部長) ビジネス・モール うらそえ 開設満8周年記念特別企画『投稿エッセイ』「大好きな沖縄へのメッセージ」
親川 啓和 (おやかわ ひろかず)
両親とも本部町出身、コザ市(沖縄市)生まれコザ育ち。コザ中、コザ高校、琉球大学。 |
私は現在、犯罪総量抑止、子供・女性安全対策、少年の健全育成、地域警察、通信指令(110番受理・指令)、サイバー犯罪対策など間口の広い部署を所管する警察本部生活安全部の部長として勤務しています。
所管する業務の中で、県民総ぐるみで取り組んでいる「ちゅらさん運動」は、地域住民をはじめ県、市町村等の行政、防犯協会、少年補導員協議会等の外郭団体、地域のボランティア等の協力を得て取り組んだ結果、昨年までに11年連続で刑法犯認知件数は減少し、今年も減少傾向が継続しているところです。
浦添警察署長には平成22年3月に着任しました。着任前年には、放火事件が連続発生し、暴走族が跋扈するなど浦添署管内(浦添市、西原町)でも浦添市が、騒然としている印象がありました。
着任当初の署の大きな課題は、暴走族問題と、少年問題でした。
そこで、取り組んだのが、暴走族期待族の排除を重点とした、暴走族取締り、少年補導の徹底による少年非行対策でありました。
当時、暴走族を見学するため、県内各地から主に少年少女が蝟集している現状があり、暴走族の問題とともに国道58号を中心に、オートバイが盗まれる事案や、オートバイの部品が盗まれる事案も多発し、犯罪総量抑止の面でも問題があり、重点的に取り組むこととしました。
その結果、暴走族が減少するとともに、暴走族に向けていた警察力を、犯罪総量抑止のための街頭活動に振り向けた結果、浦添署管内(浦添市・西原町)の刑法犯の認知件数も2年後には大きく減少しました。
また、情報発信として、「ビジネス・モール うらそえ」を委託運営されている有限会社ジュンクの協力を得て、犯罪情勢・犯行手口の紹介等、市民が犯罪に遭わないための情報発信を継続するとともに、当時の自治会長会比嘉会長の協力を得て、毎月の自治会長会での情報発信を行った結果、住民の関心も大きくなり自らの地域は自らで守るという意識が更に浸透していきました。
これらの取組みはもちろん、防犯協会、少年補導員協議会、交通安全協会をはじめ、浦添市、西原町の行政の協力、市民・町民の協力を得て実現できたものであり、紙面をお借りしてお礼申し上げます。
また、少年非行の問題では、県内において昨年、少年補導(不良行為)件数が59,695件と過去最高の件数で、人口類似県の10倍にもなるという状況で深刻な問題となっています。
その一方で沖縄県の子供たちは、スポーツ、芸能分野では素晴らしい活躍をしているのも事実です。
県民総ぐるみで取り組んでいるちゅらさん運動には、きら星のごとく現れた沖縄出身の女優である国仲涼子さん、山田優さん、宮里藍さん、比嘉愛未さんなどにお願いをしてポスターのモデルになっていただきました。
先日、国仲涼子さんに対する本部長感謝状を贈呈するとともに、比嘉愛未さんが県警本部を訪れ、今後もちゅらさん運動に協力していくと力強い宣言をいただきマスコミにも大きく報道されたところです。
県警では現在、教育庁、県、市町村などの行政、少年補導員協議会、防犯協会などの外郭団体と連携し、少年の居場所作りや立ち直り支援等に力を入れて取り組んでいるところであり、よりよい方向に導いていけば、無限の可能性があるのも沖縄県の少年の特徴ではないでしょうか。
浦添市は、市民の平均年齢が若く、基地の返還による街作りが計画されるなど今後大きな発展が見込まれる活力ある街だと思います。
また、浦添工業高校のレスリング部の活躍(OBも含め)には、目を見張るものがあります。中学校では、先日行われた全国中学校体育大会において、ハンドボール女子の港川中学校と、神森中学校が優勝、準優勝に輝きました。
警察本部としましても、安全・安心なまちづくり、少年の健全育成のため、浦添署、浦添地区防犯協会、同少年補導員協会、地域ボランティアの皆様などを支援し、ともに全力を尽くす所存であります。
結びに、浦添市の限りない発展と、開設満8年の ビジネス・モール うらそえ が、ますます浦添市ひいては沖縄県の安全・安心に貢献されることを祈念して私のメッセージとさせていただきます。
特別インタビュー 記事 (平成22年)
「安全安心な浦添市は、市民と警察の協働で実現できる」 >>
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